海に行かなくてもサーフ体験が買える時代となった。
海はあるが波質の良くないUAEのアブダビに現れたウェイブプールでは抜群の波が堪能できる。客層は観光で訪れた多国籍な人たち、現地に駐在する人たちが主であり、豪州、南アフリカ、フランス、英国、アメリカ、ブラジル、そして日本、さらに地元UAEのサーファーが人工ウェイブを味わっている。
アブダビの首長のひとりも利用者で、子供たちと一緒にサーフィンに興じている。そもそも同施設自体が首長と関係深い投資会社タモウ・インベストメンツにより所有され、同社の傘下にあるワディ・アドベンチャーが管理している。いわば国の観光事業とも呼べるプロジェクトなのである。
建設費は明かされていないが、ウェイブプール事業のコンサルティングを行なうサーフ・パーク・セントラル社(SPC)によれば、多彩な波を創造できるウェイブプールには施設だけで最低300万ドルが必要という。高いのか、それとも安いのか。タモウ・インベストメンツは投資の価値ありと判断したことになる。
またSPCの試算によれば、宮崎県にあったシーガイアと同レベルの施設建設には最低1,500万ドルを要するという。こちらは高いのか、それとも安いのか。はたして。