台風一過でめっきり涼しくなったと思えば初冠雪のニュースも聞こえてきて、そわそわし出した人も多いはず。そんなタイミングで新しいスノーボード雑誌『ディギン・マガジン』が誕生した。“ディギン”とは“DIGGIN”のことで、いわば進行形で“掘る”スタンスをキープし、深くスノーボードのカルチャーを発信していこうとするものだ。
そして10月11日にリリースされた創刊号では、昨今のリバイバルが注目されているスノーサーフィンを大特集。もともそは「冬でも雪上でサーフィンをしたい」という情熱をルーツとするスノーボード。整地されたスキー場から、手つかずで天然地形がゴロゴロしているのバックカントリー(=山そのもの)へフィールドが広がりつつある流れのなかで、改めて「雪山でサーフする」ことに光があたりはじめた。
海へパドルアウトをするように雪山の中へとハイクアップ。いい波を求めるサーファーのように、いい雪を求めて暮らす彼らスノーサーファーのパッション、ライフスタイル、イクイップメントを徹底取材。世界にもまだ例を見ない一大特集ができあがった。
なかでも注目なのは、スノーボード自体はアメリカで生まれたものの、スノーサーフィンのリバイバルは日本が発火点であるということ。その中心人物である玉井太朗、彼がプロデュースするスノーボードブランドのゲンテンスティックについてもたっぷりフォロー。読み応えあり、見応えありの一冊になっている。
ちなみに日本の雪は世界的にも良質であることが知られていて、アメリカやヨーロッパからニセコ、東北、白馬でのスノーライフを目指すため、毎シーズン多くの人が来日する。彼らが求めるのはまっさらなパウダースノー。そして、ばっふばふの新雪をステージにサーフするスノーサーフィンなのだ。
<DIGGIN’ MAGAZINE>
創刊号:スノーサーフ特集
●featuring snowboarder
玉井太朗、宮下健一、岡田 修、山田 誠、山内一志、田沼進三、小番直人、西田洋介、豊田 貢、勝山尚徳、西田 崇、林 正久、星野俊輔、丸山隼人
●featuring surfer
真木蔵人、クリス・クリステンソン
出版社:三栄書房
●定価1260円 (本体価格1200円)