声もサウンドも歌詞さえも、すべてスイートなジャック・ジョンソンが3年ぶりの新作『From Here to Now to You』を9月にリリース。全編をアコースティックギターで書き上げた同アルバムからの新曲『I Got You』は好調なセールスを見せ、先日公開されたPVも着実にビューを重ねている。
久々に表舞台に登場したジャックは髪を伸ばし、Tシャツ&ショーツ、そしてハダシという自然体でPVに登場。流れるメロディはあくまでゆるやかで、ハワイで生まれ、サーフィンで育ったオトコはこれほどまでに自然体になるのだなぁ、と再確認できる。
さてそのジャック、9月21日にはニューヨークで開催される音楽フェスに登場する。『ファームエイド』と呼ばれる同フェスは、ファミリー規模の農家をサポートするために誕生したチャリティーフェス。家族的経営の農家をサポートし、良いフードを通じてアメリカをより良くしよう、というヴィジョンを掲げている。
実はこのフェス、誕生は1985年。しかもニール・ヤング、ウィリー・ネルソン、ジョン・メレンキャンプという大御所ミュージシャンが第1回のスタートをオーガナイズし、2001年にはデイブ・マシューズも参画したというのだから、なんともゴージャス。そして、音楽の活用法に対する先見性には凄みさえ感じさせる。
今年、主旨に賛同したミュージシャンは10を越える。ジャック・ジョンソンもそのひとりで、おそらくは新作からの音源を披露しつつ、ニール・ヤングと同じステージに立つことになる。場所はニューヨーク州郊外のサラトガスプリングスで、チケットは45ドルから150ドルにわたる幅の広さでリリースしている。
現実的に行くのは難しいかもしれない。けれど、ニールとジャックの競演には夢や憧れを抱けるし、大御所連中がファミリー規模の農家を音楽でサポートする姿勢などは感心させられる。ファームエイドの存在は、知るだけで気持ちがホッコリとするイイ話、なのである。